Cyril COPPINI

OFFICE

落語の(簡単な)歴史

落語の歴史は(おそらく)御伽衆ではじまる。
室町時代(1336年―1573年)から江戸時代(1603年―1868年)初期に活動していた御伽衆は今でいうと、「コンサルタント」という職業に至るでしょうか。
大名や将軍のために様々な話をしていました。戦に行く前に作戦のことを詳しく知りたい人が戦専門の御伽衆にきてもらったり、ちょっとリラックスしたい人は面白い話専門の御伽衆にきてもらったりしていたようです。あの豊富秀吉のまわりには八百人以上の御伽衆もいたという。その中には「落語の祖」として有名なのは京都の誓願寺の僧、安楽庵策伝(1554年―1642年)です。安楽庵が1623年に「醒睡笑」という全集を出しましたが、江戸落語のレパトリーの原話が多くに記録されています。

さて、現在まで伝われてきた落語の形ですが、発祥地はどこだという質問があります。
京都?大阪?江戸?実は三箇所でほぼ同時にはじまったようです。

Anrakuan Sakuden

京都には露の五郎兵衛(つゆのごろべえ)(1643年―1703年)が道端で「辻噺」を披露していました。今でいう上方落語を代表する道具、「見台」と「拍子木」を持っていました。この道具は現在、噺のリズムまたは場面転換を強調するために使用されていますが、当時はお客様を呼び寄せる道具として使われていたでしょう。当時の街はうるさかったのでは?男が一人で正座になってお客様が集まらないと噺をはじめられないでしょう。

隣の街、大阪には生國魂神社(いくくにたまじんじゃ)で「軽口噺」を披露する米沢彦八(よねざわひこはち)(⁇⁇年―1714年)がいた。落語の定番である「寿限無」は彦八の作品だといいますが、今だに毎年の9月第一の週末には「彦八祭」が生國魂神社で開催されます。

一方、大阪出身の鹿野武左衛門(しかのぶざえもん)(1649年―1699年)は江戸で「座敷噺」を披露していました。ちなみに、道端や神社と違う屋内の環境を代表するこの「座敷」は「寄席」の祖であります。

現在、落語といえば「江戸落語」または京落語と大阪落語のフュージョンである「上方落語」という二つのカテゴリーになっています。外国人から見ると、江戸落語よりは上方落語が大げさで、カラフルです。やはり屋外で生まれたせいなのか。とにかく、上方スタイルの噺家は「うるさい」であることはDNAに刻んでいるのでは。

しかし、江戸にしろ上方にしろ、噺家の皆さんにはかけがえのない小道具があります。
それは扇子と手拭いですね。この小道具を使って、動きを強調できたり、噺の人物にもなりやすくなります。刀/扇子を取り出す侍。お箸/扇子でそば・うどんを食べる屋台のお客様。財布/手拭いからお金を取り出す旦那さん。煙管/扇子でタバコを吸う芸者。

まあ、百聞は一見にしかずといいますが、いつか皆様に高座でお会いしたいと思います。
こちらには口演のスケジュールをご覧いただけます。また、落語口演、講演会、, ワークショップや学校寄席をご希望な方はお問い合わせフォームをご利用ください。そして「落語散策」では、落語の雑話を楽しんでいただけます(毎月15日に更新)。

講演会・オンライン講演会
ワークショップ・学校寄席

講演タイトル例
「親子で落語」
「RAKUGO&仏蘭西」
「落語とは?」
「シリル&せいじのピアノ落語公演」
「落語&俗曲」
「フランス人おもてなしフォラーム」

1―「親子で落語」―落語を通して親子の絆をより深める!

このワークショップは落語を通して親子の絆を楽しく強めることを目的としております。
今時はお家で過ごす時間が増えている中、親子がワークショップで一緒に覚えた演目(ネタ)を自宅で再現し、コミュニケーションも深めていく。

内容(90分)

1ー講師による落語の根本を説明(扇子、手ぬぐい、上下を切る)してから演目を披露(あ)寿限無、い)味噌豆)。
2ー披露した「味噌豆」の台本を配り、親子で練習をしていただきながら、細かい説明をする(仕草、視線の向きなど)
そして、親子で演目を実演していただく(手元に台本をもってもよし)。
3ー最後は講師によるもう一つの披露(演目は「動物園」(予定))。

「親子で落語」実績
NHK文化センター(名古屋、梅田)、らくごカフェ(神保町)、明治大学中野キャンパス等。

2―「RAKUGO&仏蘭西」

異国に興味がある方をはじめ、誰でも参加できます。
近年、日本の文化を海外に伝えようとする外国人の数が増えていますが、伝統芸である「落語」は長年続けて無視された気もします。
おそらく、「言葉の壁」というのは大きいでしょうね。
「日本語だから落語がある」と思う方がいるでしょうが、演目の選び方または言葉(訳文)の工夫によって、落語の実演はどの外国語でも可能です。

内容(60分、90分),

1ー日本語の勉強から落語の道へ。
2ー「落語家」と「落語パフォーマー」の違い。
3ーどんなネタが外国で人気ある?
4ー海外口演の模様(写真、動画あり)。
*時間が許す限りまたはご希望があれば実演も可。

「RAKUGO&仏蘭西」実績

La Kagu(神楽坂)、犀北館ホテル(長野県)、COREDO3(三越前)、志賀直哉旧居(奈良)、大東文化 大学(板橋キャンパス)、NHK 文化センター(八王子、埼玉、梅田、神戸、名古屋)、中日文化センター (名古屋、四日市)等。

3―「落語とは?」―フランス人落語パフーマーが伝える日本の伝統芸の魅力

誰でも参加できる講演会です。普段、海外で開催する講演会「What is Rakugo ?」ですが、日本語のバージョンもあり。
日本人として改めて日本の伝統芸の由来や自分のアイディンティティーなどを探ってみませんか?

内容(60分、90分)

1ー日本の伝統芸/落語の由来(天岩戸神話)。
2ー落語の歴史(御伽衆、安楽庵策伝、江戸落語・上方落語の生誕)。
3ー落語の特徴(小道具、四季による演目)。
4ーまとめ quizz。
*時間が許す限りまたはご希望がありましたら一席の実演も可。

「落語とは?」実績
ジャパン・トゥール・フェスティバル(仏)、オタクソン ・フェスティバル(加)、モントリオール日経文化会館(加)、 モントリオール美術館(加)、モントリオール大学(加)、ネクロノミコン・フェステォバル(仏)、ULB 大学(白)、 ジュネーブ大学(瑞)、ニース国立東洋美術館(仏)、マルセイユ秋祭り(仏)、ベルフォールの中学校(仏)、 ヌメアの中学校(ニューカレドニア)等。

4ー「シリル&せいじのピアノ落語公演」

日仏文化公演・レクシャーコンサートです。
フランス人落語パフォーマーのシリル・コピーニ (尻流複写二)が、一人同時通訳落語「ジュゲ ム」などの得意ネタを披露しながら笑いの日仏比較文化論を展開。フランスのエスプリと日本の笑いが絶妙にマッチング!
日本人以上に<日本> を表現する高座は一見一聴の価値あり!
さらに、パリ国立高等音楽院でピアノを学んだ人気ピアニストの本田聖嗣(ほんだ・せいじ)氏のピアノ演奏、そして、 二人の落語・ピアノのコラボでお届けするコラボ等、盛りだくさんの内容でお届けするレクチャーコンサートです。

内容(60分、90分)

〈プログラム例〉
尻流複写二: 古典落語 (手水廻し、ちりとてちん等)。
本田聖嗣: ピアノ演奏 モーツァルト、ショパン、ドビュッシー作品など、解説を交えて
尻流複写二+本田聖嗣:「ふらんす寿限無」落語と音楽のコラボレーション。

お客様の声

二人のコンビネーションよかったです!是非続けて流行らせてくださいね

本田さんの演奏は初めて聞きましたが、軽やか、爽やかですね、よくクラシックは眠くなるのですが、そういう退屈さがなくよかったです

Excellent!

一週間の疲れが飛びましたわ

「シリル&せいじのピアノ落語公演」実績
民音音楽博物館(東京・信濃町)、紀尾井町サロンホール(東京・紀尾井町)、トーキョーコンサーツラボ (東京・早稲田)、レストラン「ル・プチ・トノー」(東京・虎ノ門)、中川文化小劇場(名古屋)、西宮プレラホ ール(兵庫県)、中日文化センター(名古屋)等。

5ー「落語&俗曲」―フランスのエスプリと日本の笑いが絶妙にマッチング !

フランス人落語パフォーマーのシリル・コピーニ(尻流複写二)が、一人同時通訳落語「ジュゲム」などの得意 ネタを披露しながら笑いの日仏比較文化論を展開。フランスのエスプリと日本の笑いが絶妙にマッチング! 日本人以上に<日本>を表現する高座は一見一聴の価値あり! 更に平成・令和の日本髪アーティスト檜山うめ吉。欧州を唸らせた艶やかなお座敷芸は天下一品!海外 から高い評価を得てウィーン、パリ、ジュネーブなどヨーロッパでも公演活動中。2015 年には、NHK 木曜時代劇「まんまこと」におと吉役で出演。

内容(90分、120分)

1ーシリルによる落語
2ーうめ吉による俗曲
3ーうめ吉による踊り、歌謡曲披露
4ーシリルによる落語
5ー(フィナーレ)会場の皆様との踊り(炭坑節など)

注:「落語&太神楽」、「落語&講談」、「落語&ちんどん」、「落語&浮世絵」などのペア公演も可。

お客様の声

フランス人なのにすごく日本語が上手で話がよくわかりました。

うめ吉さんの小唄の説明がわかりやすかったです。おもしろかったです。
うめ吉さんの踊り、三味線、唄すばらしい。お座敷できいたらどんなにいいか・・・。

とてもお話が分かりやすく、とてもおもしろかった。

俗曲はなかなか聞けないので良かった。コピーニさんの落語も日本人の視点と違って良かった。

笑えた。また、うめ吉さんの踊りなども良かった。

「落語&俗曲」実績
パリ日本文化会館(仏)、神楽坂まち舞台―大江戸めぐり(東京)、新・名取寄席(宮城県)、灘酒心館ホール(兵庫県)、ル・プチ・トノー(東京虎ノ門)、ロイヤルホース(大阪)、フレンチ・ダイニング(東京神楽坂)等。