コロナ騒ぎが落ち着き、昨年の10月に観光に再度オープンした日本ですが、今、国内外の観光客がえらーい多くなっていますね(円安で外国人はさらに)。そこで、夏にぴったりな企画で、落語関係の場所をいくつかピックアップしたいと思います。ヴァカンス期間中には、そこまで足を運んでみてはいかがでしょうか?
今月は東京編です。
HPをみたら、落語との関係が深い神社となりますが、そこが舞台となる名作といえば、私も大好きで日本語・英語・フランス語で演じる「元犬」です。人間に憧れ、人間になりたい真っ白な犬「シロ」が街を守る八幡様にお願いして、人間に生まれ変わる。ただ、犬の癖が残り、バカバカしい演目で大爆笑。
このネタは西洋文化にも浸透しています。1956年のハリウッド映画「Shaggy Dog」または1994年のフランス映画「Didier」にも取り上げられています。詳しくは「落語の動物たち(イヌ編)」にご参考ください。
先月のフランス国内ツアーにはじめてフランス語挑戦した演目「あくび指南」の舞台は隅田川。はじめて、「隅田川」を知ったのは、学生時代に永井荷風の小説を読んだ時。
この演目には同じく「吉原」東京のレッド・ディストリクトの話も出てきますが、実際は舞台になりません。吉原や花魁が登場するのは、廓話ですね。僕にはそのレパートリーを演じる力がありません(苦笑)。
明治時代の名人三遊亭圓朝のお墓がある全生庵では毎年恒例、幽霊画の展示会が8月11日(圓朝がなくなった日)あたりに開催。圓朝の名作も都内のいろんな場所が舞台となる。「怪談牡丹灯籠」の冒頭は上野、「芝浜」は現在の日本橋、「文七元結」の名シーンは浅草の吾妻橋など。
ちなみに、圓朝が翻案した古典落語の名作となった「死神」は元々グリーム兄弟の噺で、海外での上演は大ウケ!