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落語散策

落語を通して江戸時代のくらしを学ぼう(1/3)「時間」

読む時間:およそ3分

今月から3ヶ月にわたって「落語を通して江戸時代のくらしを学ぼう」シリーズをはじめます。これを知っておくと、落語をもっともっと楽しむことができるよ。
今月は江戸時代の時間について話をしましょう。
引用「こころをそだてる はじめての落語 101」(講談社)より。

江戸時代では、1日を12に分けていまして、日の出と日没の間の時間を昼と夜それぞれ六等分して一刻としていました。一刻はいまのおよそ二時間です。

数え方は以下の図のように九つから四つまで下がり、また九つに戻る感じ。

「時そば」(上方では「時うどん」)では、この数え方によってそば屋さんを騙そうとするお客様自身が損することになる。そばの勘定をごまかした男が行った時刻は夜の九つ(子)ですが、それを見て次の日に行ったもう一人の男が時間を間違えて、その前の四つ(亥)に行きました。
また、怪談話では「丑の刻(うしのこく)」をよく耳にします。幽霊や妖怪が出てくる時間帯ですね。

ちなみに、言語的なクエスチョンですが、昔から「一刻も早く」という言い回しをよく聞きます 。これは江戸時代の名残のではと思います。特に、「復興を一刻も早く」というのを2011年東日本大震災以降によく聞きます。この「一刻」は「二時間」の枠に当たるということで、緊急状態を早く良くしたいという気持ちがあった場合には、無意識的に時間を節約したいので、そういう言い方を使うのかなと。どうでしょう。

それから、一日は日の出と日没を時間の基準としていたのですが、季節によって、昼の一刻は長くなったり短くなったりこともあります。不定時法ですが、考えると、当然なことですね。
フランスでは3月末に「サマータイム」に切り替え、10月末に「ウィンタータイム」に切り替えます。だから、フランスと日本の時差は夏が七時間で、冬が八時間です。
もしかしたら、江戸時代の人はフランス人より一刻も早くサマータイムとウィンタータイムを意識していたのでは?

To be continued.

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